コラム

お寺に納骨する方法は?お布施などの費用についても解説します

 

【この記事を書いた人】

CLASSIX株式会社 営業/終活アドバイザー

https://marutto.classix.life/

 

お寺に納骨する際の納骨方法、費用、手続きについて解説します

日本では遺骨を埋葬できるのは墓地のみと決められています。

そのため、現在手元供養をしている遺骨を、落ち着いたタイミングでお寺に納骨したいと考える方もいらっしゃると思います。

今回は、お寺への納骨について、以下の5点を中心に解説します。

  • お寺に納骨する方法
  • 4タイプの納骨堂の説明
  • 納骨堂を決める際にチェックしたいポイント
  • 納骨までの手続き
  • お寺への納骨で必要な費用

お寺への納骨も、昔ながらのお墓以外の納骨方法が登場しています。

大切な方の遺骨をどのように供養するか、一緒に考えてみましょう。

 

お寺に納骨する4つの方法

お寺への納骨方法は、「お墓を建てる」「永代供養にする」「樹木葬」「納骨堂への納骨」の4種類が挙げられます。

ここからは、4種類の納骨方法を1つずつ説明します。

 

①お寺にお墓を建てて納骨する

1つ目は、「お寺にお墓を建てて納骨する」方法です。

お墓が無い方を中心に、新たに自分でお墓を建てる方も珍しくありません。

今後のお墓の管理に心配がなく、昔ながらの方法で供養したい方に選ばれる方法です。

 

②永代供養にする

2つ目の方法は、最近増えている「永代供養」です。

永代供養では、納骨後の遺骨やお墓の管理は全てお寺が行います。

永代供養の遺骨は他の遺骨と合祀され、共同の供養塔で供養されることが一般的ですが、近年は夫婦や家族単位で入れる永代供養墓も登場しています。

お墓の管理者がいなくなる「無縁仏」問題が大きく取り上げられたこともあり、今後のお墓の管理に不安がある方は永代供養を選ぶことが多いようです。

 

③樹木葬にする

3つ目の方法は、墓石の代わりに樹木を墓標にする「樹木葬」です。

以前は樹木葬の墓地は山の中にあることが一般的でしたが、最近は樹木葬を取り扱うお寺も増え、アクセスしやすい樹木葬墓地が増えています。

 

④お寺の納骨堂に納骨する

4つ目の方法は、「お寺の納骨堂に納骨する」です。

納骨堂とは、遺骨を納めるために作られた室内の納骨スペースで、室内版のお墓とも呼ばれています。個人、夫婦、家族単位での納骨が可能です。

納骨堂の主なメリットは5つです。

  • お墓の掃除、お花の取り換えなどのメンテナンスが簡単
  • 室内なので、快適にお墓参りができる
  • 駅に近いなど、交通アクセスの良い納骨堂もある
  • 永代供養付きのプランが多く、将来のお墓管理の心配が軽減される
  • お墓を購入するより費用を抑えられる

納骨堂の注意点は、火事防止の観点からお線香を使用できないなど、お供え物の制限があることです。

納骨堂は施設による差が大きいため、入念な下調べを行いましょう。

 

 

近年は、お墓のメンテナンスが簡単でお参りがしやすい納骨堂への納骨を選ぶ方が増えています。

そこで、次はお寺の納骨堂をもう少し掘り下げて説明します。

 

納骨堂の遺骨の保管方法と費用の目安

納骨堂の代表的な遺骨の保管方法は「ロッカー型」「仏壇型」「位牌型」「自動搬送型」の4種類です。

ここからは4種類の納骨堂における遺骨の保管方法、費用の目安について説明します。

 

①ロッカー型

ロッカー型の納骨堂は扉付きのロッカーを契約し、ロッカー内に納められた位牌や遺骨にお参りをします。

ロッカーの広さで対応可能な遺骨の数が異なるため、契約前に確認するとよいでしょう。

ロッカー型の納骨堂で必要な費用は、20〜80万円と言われています。

同じ納骨堂内でもロッカーの場所や広さ、施す装飾によって価格が異なるため、ご家族に合う区画を選びましょう。

 

②仏壇型

仏壇型の納骨堂は、ご家庭ごとに1つの仏壇を契約します。

ロッカー型との違いは、仏壇型の方が契約スペースが広く、仏壇の下に骨壺を納めるスペースが設けられている点です。

仏壇の中はご家庭ごとに利用できるため、飾り付けや個人へのお供えも可能です。スペースの広さから費用はやや高額で、50〜150万と言われています。

骨壺を納めるスペースを広く取れるので、複数の遺骨を納骨したい場合は仏壇型を選ぶのもよいかもしれませんね。

 

③位牌型

位牌型の納骨堂では、ご家族は参拝ブースの大きな仏像や周りに安置された位牌にお参りし、位牌と遺骨は別々に保管されることが一般的です。

ご家族ごとの参拝ブースがないため個人へのお供えはできませんが、費用がやや抑えられることが多いです。位牌型の費用相場は、10〜20万と言われています。

ご家族ごとの参拝ブースがある場合の相場は30〜80万と言われ、やや割高になります。

 

④自動搬送型

自動搬送型の納骨堂は、お参り時にご家族が納骨堂内の遺骨を呼び出して参拝する方法です。

納骨堂から参拝ブースまで、遺骨が自動的に運ばれてくることから「自動搬送型」と呼ばれています。

都市部で見られる自動車の「タワー式駐車場」をイメージしていただくと、分かりやすいかもしれません。

少ないスペースで多くの遺骨を受け入れられるため、地価の高い都心部でよく使われる方法です。

地価の高さと機械のコストから、相場は70〜150万とやや高額です。

アクセスの良さを求める方にはメリットが大きいかもしれませんね。

 

 

納骨堂には複数のタイプがあり、必要な費用は遺骨の保管方法によって異なることを説明しました。

次は、納骨先を決める際にチェックしたいポイントをご紹介いたします。

 

納骨堂を決める際にチェックしたい7つのポイント

 

納骨堂を決める際にチェックしたい7つのポイント

 

納骨堂は、これから長いお付き合いになる施設です。

故人が安らかに眠れ、ご家族もお参りしやすい納骨堂を選びたいものですね。

これから紹介する7つのポイントをチェックして、良いお付き合いのできる納骨堂を選びましょう。

 

①現地に足を運び、環境や雰囲気を確認する

納骨堂の雰囲気や空気感は、お参りをする上で非常に重要ではないでしょうか。

インターネットや取り寄せた資料だけでは、現地の雰囲気を伝えきれないことも多いです。

細かい部分をチェックするためにも、資料だけでなく自分の目で現地を確認しましょう。

 

②自宅からのアクセスを確認する

自宅からのアクセスも、納骨堂選びでは重要なポイントです。

駐車場の広さ、坂の有無、駅からの距離なども、長くお参りを続けるには非常に大切です。

最寄り駅にタクシーが停まっているか、バスの便数などもしっかりとチェックすることをおすすめします。

 

③お寺の宗派や檀家制度を確認する

お寺の宗派、檀家制度も確認しておきましょう。

檀家制度とは、特定のお寺に供養をお願いすることを決め、そのお寺を経済的に支援する制度です。納骨堂を利用できるのが檀家のみのお寺もあるため、注意が必要です。

また、同じ宗派の遺骨のみを受け入れるお寺と、宗派を問わないお寺があります。

お寺は宗派に関係なく受け入れ可能でも、親戚の中に宗派を重要視する方がいる場合もあります。

もしご家庭とお寺の宗派が異なる場合は、お寺だけでなく、親戚にも確認をしておくと良いかもしれませんね。

 

④住職やお寺のスタッフの人柄を確認する

住職を始めとする、お寺のスタッフの人柄も確認したい所です。

毎日の供養を行い、法要の際にお世話になる方の人柄は、非常に気になるのではないでしょうか。

見学の際に住職の話を聞くことができると、住職の人柄や雰囲気を理解する助けとなるでしょう。

 

⑤参拝方法や参拝できる時間を確認する

納骨堂は屋外のお墓よりも、参拝時間が短いことがあります。

参拝時間が限られている場合、お盆やお彼岸などに混雑しやすいため注意が必要です。

また、納骨堂での遺骨の保管方法の章でも触れましたが、納骨堂によってご家族ごとの参拝ブースがある施設とない施設があります。

落ち着いて参拝したい場合は、ご家族ごとの参拝ブースがある納骨堂を選ぶことをおすすめします。

 

⑥費用面に無理がないか確認する

立地や遺骨の保管方法によって、納骨堂で必要な費用は異なります。

長い付き合いになることが多いため、無理なく支払える金額の納骨堂を選ぶとよいでしょう。

 

⑦管理が難しくなった際の供養について確認する

納骨堂では一定の期間の個別供養を行い、最後は合祀されることが多いです。

しかし、途中で納骨堂の管理料が支払えない、お参りや法要が難しくなったなどの理由で管理が難しくなる可能性もあると思います。

その場合は契約期間を待たずに合祀されることが多いですが、施設によって規則が異なるために確認しておくと安心でしょう。

 

 

納骨先を決める際のチェックしたいポイントについて、説明いたしました。

納骨先は故人が安らかに眠れ、ご家族と良いお付き合いができることが重要ですね。

次は、実際に納骨する際の流れについて説明します。

 

お寺に納骨する際の手続き

お寺に納骨する際の手続きを、7ステップに分けて説明します。

細かな内容はお寺や自治体によって異なるため、手続き時に確認してくださいね。

 

①納骨先の資料を集めて見学する

候補となる納骨先の資料を集め、何か所か見学しましょう。

近年はホームページを設けているお寺も多いため、インターネット上で情報収集がしやすくなりました。

資料では分からない雰囲気、細かな点を確認するために一度は足を運んで見学すると良いですね。

 

②納骨するお寺と契約する

利用したいお寺が決まったら、利用契約を結びます。

契約後に、各納骨方法に応じた永代使用料や永代供養料をお寺に支払うことが多いです。

契約書をよく確認し、不明点を全て解決してから契約を結びましょう。

 

③埋葬許可証を確認する

遺骨の納骨には、自治体が発行する「埋葬許可証」が必要となります。

埋葬許可証は火葬時に受け取ることが一般的です。埋葬許可証が見つからない場合、骨壺の箱に一緒に入っている事もあります。一度チェックしてみてください。

もし埋葬許可証を紛失した場合、再発行が必要となります。

自治体の窓口ですぐに再発行できる場合と、火葬場からの「火葬証明書」の再発行が必要な場合があるため、先に自治体に問い合わせるとよいでしょう。

 

④お寺に法要を依頼する

埋葬許可証や遺骨の受け入れ準備が整ったら、納骨の法要をお寺に依頼し、日程の調節を行います。

納骨の供養と同時に、納骨堂の位牌や仏壇に魂を入れる「開眼供養」を執り行うお寺もあるため、法要の依頼時に確認すると安心です。

お彼岸やお盆はお寺が忙しいため、早めに日程調節をすることをおすすめします。

 

⑤参列者に連絡をする

お寺との日程調整が完了したら、納骨の参列者に連絡をします。

納骨先を伝えていなかった場合は、参列者以外の親戚にもこのタイミングで納骨先を知らせておきましょう。

 

⑥当日の準備をする

お供え物を始めとした、納骨当日の準備を行います。

お寺によって用意するお供え物は異なり、お酒や生花、ろうそくのお供えが禁止されている納骨堂もあります。

スムーズに納骨を進めるために、必要なものは早めにお寺に確認しておきましょう。

 

⑦納骨を執り行う

手厚い供養を行い、しっかりと納骨を執り行いましょう。

四十九日以前の納骨の服装は、喪服が基本です。

四十九日以降の納骨では、男性は黒いスーツに黒いネクタイ、女性はシンプルな黒いスーツなどの略式礼装を着用することが多いです。また、男女どちらも落ち着いた色合いの平服でよい場合もあります。

お寺のしきたりもあるため、納骨するお寺に確認しておくとよいでしょう。

 

 

お寺への納骨の流れを説明いたしました。

1つずつ順番に進めていけば、しっかりとした供養が行えるのでご安心ください。

次は、お寺に納骨する際の費用について説明いたします。

 

お寺に納骨する際に必要な費用

お寺に納骨する際に必要な費用は、主に5種類です。

ここからは、5種類の費用について説明していきます。

 

①永代使用料・永代供養料

お寺と利用契約を結ぶ際は、契約した墓地の使用料である「永代使用料」、永代供養の場合は「永代供養料」を支払います。

金額は選んだお寺や埋葬方法によって異なりますが、20〜100万円ほどのことが多いようです。

 

②管理料

お墓や納骨堂で遺骨を個別供養している間は、「管理料」を支払う必要があります。

お寺によって異なりますが、年間1万円ほどが相場のようです。

この管理料が支払われないとお墓の管理がされない「無縁仏」とみなされ、契約期間よりも早く個別供養が終了することがあります。

管理料はまとめて前払いできるお寺もあるため、調べてみるのも良いですね。

 

③檀家になるなら入檀料

お寺への納骨では、檀家になることを求められる場合があります。

檀家になる際は、「入檀料」として10万円ほどのお布施を納めることが一般的です。

檀家になると毎年5000〜1万円ほどの檀家料が必要になるため、お寺と契約する際に金額を確認しておくとよいでしょう。

 

④彫刻料

納骨の際に墓石や墓誌に名前を刻む場合は「彫刻料」が必要となり、3万円ほどが相場と言われています。

お寺や納骨方式によっては不要な場合もあるため、契約時に確認しましょう。

 

⑤法要時のお布施・戒名代

納骨の法要の際は、僧侶にお布施を納めます。

お布施の金額はご家庭の考え、お寺や地域の慣習によりますが、3万円~10万円ほどが相場と言われています。

また、納骨のタイミングで戒名を付ける場合は「戒名代」が必要です。戒名にはランクがあり、ランクによって戒名代も20万~100万円以上と幅があります。

お布施を包む際は、奉書紙(ほうしょし・ほうしょがみ)と呼ばれる和紙の封筒か、白の封筒を使用することが一般的です。仏教の場合は、白黒の水引や蓮の花が印字されている仏事用の封筒も使用できるので、包む金額に応じて選択するとよいでしょう。

 

 

お寺に納骨するために必要な費用について、解説いたしました。

お寺への納骨を調べていると、「遺骨を預ける」という表現をされていることもあり、混乱する方もいると思います。

そこで、次はお寺での遺骨預かりと永代供養の違いについて解説いたします。

 

関連記事:

納骨に必要な費用の目安は?費用の内訳や納骨堂、永代供養などの費用相場を解説します

 

お寺での遺骨預かりと永代供養の違い

お寺での「遺骨預かり」とは、納骨先が見つからない遺骨をお寺の納骨堂などで一時的に預かるサービスで、「預骨」とも呼ばれます。

詳細はお寺によって異なりますが、契約時に保証金を支払い、その後は年間3~12万円ほどの管理料を支払うことが多いです。ご家族は納骨先が決定するなど、遺骨預かりの必要が無くなった時に遺骨を引き取ります。

遺骨預かりと永代供養の一番の違いは「供養期限の有無」です。

永代供養は永代供養料を支払うことで無期限に供養されますが、遺骨預かりでは管理料を支払っている間のみ供養が行われます。管理料を払えば何年も遺骨を預けられるお寺もありますが、遺骨預かりはあくまでも一時的なものです。

遺骨預かりを続けている方は気持ちの区切りがつき次第、永続的な納骨先を決めることをおすすめします。

 

 

お寺への納骨は、お布施や永代使用料、法要の費用でまとまった金額が必要になる事も多いです。

「お寺でまるっとお葬式」はお寺の納骨堂での丁寧な供養を、葬儀・納骨・法要などを含んだ安心価格で利用できます。事情により自分での法要が難しい方、高齢・体が不自由などで法要ができない方などにもよく選ばれているサービスです。

 

「お寺でまるっとお葬式」なら安心価格でお寺の納骨堂を利用できます

最近は亡くなった方の遺骨をお寺に納骨し、法要をオンラインで行えるサービスも登場しています。「お寺でまるっとお葬式」は、お寺の手厚いサポートを受けられるので、安心して大切な方の供養を任せられます。

 

お寺でお葬式

直葬で火葬した後、お寺の本堂でお葬式を執り行います。

自宅からオンライン参加も可能です。

離れた場所でも、スマホなどのデバイス15台まで同時に参列できます。

 

お寺でお墓(納骨)

お葬式をおこなった寺院の納骨施設で、丁寧に永代供養させていただきます。

3年・7年・13年プランにより、個別にご供養させていただきます。

 

年12回法要

月命日・お彼岸・お盆など、毎月お寺から合同法要の様子がオンラインで配信されます。

お寺にお参りに行くことも可能です。

 

世界から法事

四十九日・一周忌・三回忌なども、オンラインでおこなうことができます。

海外にも配信されるので、離れたご家族様などにも喜ばれます。

 

まとめ

お寺に納骨するなら、お墓、納骨堂、樹木葬、永代供養という4つの方法があります。

それぞれ異なった特徴があり、最近は納骨先に管理やお参りがしやすい永代供養や納骨堂を選ぶ方も増えています。

納骨先を決める際は細かな点もよく確認し、充分に下調べすることをおすすめします。

良い供養ができることを、心より願っております。